焼肉屋だけが知っている和牛香を超える和牛香!The Aroma called Wagyu-kou ( the aroma of Japanese beef)
English translation is shown at the end of this articue.
GW中、お休みで家族サービスされた方、
お仕事で働き詰めだった方、
GWあけまして、お疲れさまでした。
マスターは、期間中家内と二人でお店を切り盛りしていました。
どういう訳か、今年のGWはご予約をたくさんいただいており、かなり忙しくさせていただきました。
お客様方には、心からお礼申し上げます。
さて話は変わりますが、GW最終日にお客様からこんな質問をいただきました。
「どうしてA5に拘るのですか」
その時は、突然のご質問で
すべてはお答えできなかったので
この場でご説明したいと思います。
当店は、BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)規格の11番以上の
ハイマーブリングのお肉を仕入れをしています。
ちなみにA5は、BMS8番以上です。
BMSはあくまでも霜降り具合の規格で美味しさの基準ではありません。
ではなぜハイマーブリングの牛に拘るかと言いますと
(ここからは個人的見解です。これまでの経験に基づくものや、思い込みもあるかと思います)
まずは、見た目の美しさです。
食べ物ですから、味はもとより美しさも必要だと考えるからです。
霜降りの入り方にはいろいろなタイプがあります。いくらマーブリングが高くても
好みではない霜降り方のお肉は仕入れません。
この『好み』がポイントで、
これまでの経験から
こんな霜降り具合だったら、こんな脂肪の色だったら、
きっと
こんな味だな
とか、
こんな香りだな
といった基準がマスターの頭の中にはあります。
雄(去勢)や牝の肉質や脂質の違いはありますが、
マスターには、牝牛崇拝はありません。
去勢でも良い牛はたくさんいるというのが持論です。
物さえ良ければ(霜降りだけではなく総合評価)去勢でも牝でも構いません。
ただ雌牛の方が安心感はあります。
さて、霜降り具合は重要なポイントですが、
霜降りの基となる脂肪の質がマスターにはもっと重要です。
この脂肪の質を左右するのは、血統と肥育環境(餌や水や気候)と肥育期間だと思っています。
血統や肥育環境に拘る方もいらっしゃいますが
マスターの場合は、肥育期間を重要視します。
(飼育環境によっても違いが出ますが、それについては、後日お話ししたいと思います。)
やはり肥育期間が30か月を大きく超えてくると、肉質、脂質ともにかなり良いものが出るように感じています。
絶対ではありませんが、その傾向は強いと思います。
反対に月齢が浅くても良い牛がたまにいるので、驚いたりもします。
とにかく牛を長期間肥育すれば、霜降りも入りやすくなりますし、肉質、脂質ともに上質に仕上がります。
霜降りに拘ることは、マスターにとっては、肉質、脂質に拘る事と同義なのです。
最近マスターは和牛香という言葉をよく使います。
和牛だけが放つ、独特の甘い香りです。
しかしハイマーブリングの中の極一部の牛は
単純に『和牛香』とだけでは表現しきれない、官能的な香りを放ちます。
『和牛香を超える和牛香』とでも言いましょうか
毎日お肉を焼く、焼き肉店の主人だからこそ知っている香りがあります。
お肉を焼かない、
肥育農家の方や
お肉の販売店や問屋さんでは知りえないあの香りを知っているのです。
あの香りを知ってしまったからこそ、あの香りを求めて、あの味を求めて
ハイマーブリングの牛に拘り続けています。
脳みそにダイレクトに「美味しいよ、きっと美味しいよ、間違いないよ」と囁きかけるあの香り。
和牛香を超える和牛香。
お客様を至福の笑顔に誘うあの香。
GW期間中その香が花鳥使の中を漂っていました。
そして、もうしばらく漂い続けるでしょう。
その香りを放つその牛は・・・・・・・
宮崎牛かな、米沢牛かな、飛騨牛かな、鹿児島牛かな
もしかしたら残り少なくなった北海道産ノーブランドの牛かな
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それは、、、、秘密です。
どの牛も素晴らしいのではずれはありません。
The other day, I was asked by a customer, “What is the reason why you only buy A5 beef?”
Here I would like to explain why.
Yes. I only buy the A5 beef whose BMS (Beef marbling Standard) is 11 or 12 (12 is the highest grade in Japan). The beef of BMS 8 or more can be ranked as A5 beef.
BMS is the standard of the beauty of the marbling, not the one of taste. Then you might think I need not bother about the marbling if I want to offer tasty beef. This is because
I personally believe that food should look beautiful in order to enjoy its taste at the maximum.
The pattern of marbling differs depending on the beef. Among various pattern, I carefully choose the one which suits my taste. No matter how high its BMS is, if the pattern of its marbling does not appeal to me, I will not buy it.
I have built my own “taste” through rich experience of beef. The mere look and the color of the beef tell me what kind of taste and smell the beef has.
I think much of the marbling, but I actually put more emphasis on the quality of the fat.
I believe it is the lineage, environment (including food, water and climate), and the length of fattening. I especially focus on the fattening period.
I feel the quality of the beef and fat becomes much better when the period go over 30 months. It is not always true, but such tendency seems to be very strong from my experience.
I guess the longer the cattle are being fattened, the more beautiful its marbling becomes and the better its quality of meat and fat becomes. For me, the beauty of the marbling is a kind of indicator of the quality and taste of the beef.
Recently, I use the term “Wagyu-kou”, whose meaning is the Japanese beef aroma. Wagyu has its unique sweet aroma. However, some of the beef with high BMS give off the aroma, which cannot express only with the term. It has more delicious perfume, which can be even described as sensual, than “Wagyu-kou” in general.
I broil various beef almost every day, so I am not familiar with this aroma, which even the wholesale staff nor dairy farmers cannot know.
The aroma, which appeals directly to our brain whispering “It must be tasty!” is floating in Kachoshi.